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なくせ冤罪!市民評議会設立総会のご報告

 6月8日、渋谷区立勤労福祉会館で、「『なくせ冤罪!市民評議会』設立総会―今こそ、市民が司法を変える時」を開催しました。遅くなりましたが、ご報告いたします。
参加者は、想定を大幅に上回る126名で、お寄せいただいた期待の大きさをあらためて感じています。
プログラムは、前半に記念講演とパネルディスカッション、後半に第一回総会と、二部構成で進行しました。
設立総会には、予想を超える市民が集まり、司法改革への関心の高まりが感じられた。

設立総会には、予想を超える市民が集まり、司法改革への関心の高まりが感じられた。

白鳥決定に立ち戻れ—水谷教授が記念講演
 まず、水谷規男大阪大学法科大学院教授が、「3つの無期再審無罪事件から見えてくるもの」をテーマに講演しました。裁判員裁判が導入された4年前がひとつの転機となったものの、最近の動向としては開始決定と棄却決定が相半ばするとし、再審無罪となった足利事件、布川事件、東電OL殺人事件の共通点や相違点を指摘した上で、審理中の名張事件や袴田事件に日野町事件、最近棄却決定が出された福井女子中学生事件や大崎事件についても言及しました。
さらに水谷教授は、再審制度における白鳥決定の意義に触れ、裁判官がこの原則に立ち戻れば、再審をめぐる状況にもっと変化が期待できるはず、と述べました。また、2009年の痴漢冤罪事件の判例を引き、最高裁の事実認定の手法が変わりつつあることが示唆されるとし、経験則を重視する考え方は裁判員を意識したものではないか、としました。
最後に、市民が専門家にしっかり仕事をさせるには、事件報道や裁判報道に批判的に接し、特定の事件に関心を持っていることを署名などで伝え、市民の監視を強めていく必要がある、と締めくくりました。

市民による司法改革の意義を確認 パネル・ディスカッション
 続くパネルディスカッションには、水谷教授に加え、ジャーナリストの江川紹子氏と、元・無実のゴビンダさんを支える会事務局長の客野美喜子氏が登壇しました。
検察官による証拠の独占と証拠開示の問題、法制審議会の動向、冤罪を生みだした裁判所の責任、市民が司法改革を進めていくことの意義などについて活発な意見交換がなされました。

冤罪被害者が切実な訴え
 その後、布川事件冤罪被害者の桜井昌司氏、杉山卓男氏から、そして日弁連えん罪原因究明第三者機関ワーキンググループ事務局長の泉澤章弁護士から挨拶があり、東電OL殺人事件のゴビンダ・マイナリ氏と足利事件の菅家利和氏からの録音メッセージが披露されました。

第1回総会で正式発足
 後半の「なくせ冤罪!市民評議会」第1回総会では、設立呼びかけ人の一人である今井恭平氏から会の設立趣旨の説明や賛同人の紹介、会則の概略、役員人事についての提案があり、拍手を持って承認され、会の代表には客野美喜子氏が選出されました。客野氏からは、当面の会の活動予定と入会のよびかけがありました(当日、60名が入会)。その後、来場していた賛同人の里見繁氏(関西大学教授)、篠田博之氏(月刊「創」編集長)、新倉修氏(青山学院大学法科大学院教授)からそれぞれご挨拶があり、設立声明を松木圓氏(大崎事件支援者、市民評議会理事)が読み上げ、閉会となりました。文責/熊野 里砂(なくせ冤罪!市民評議会 理事)<設立総会の記念講演およびパネルディスカッションは、画面右の動画から見ることができます>
賛同人(50音順 敬称略 13年7月1日現在)
青木 理 ジャーナリスト
秋山賢三 弁護士・元裁判官
伊藤 真 弁護士・伊藤塾塾長
宇都宮健児 前日弁連会長
江川紹子 ジャーナリスト
川畑幸夫 志布志事件冤罪被害者
木谷明 弁護士・元裁判官
ゴビンダ・プラサド・マイナリ 「東電OL事件」冤罪被害者
桜井昌司 布川事件国賠原告
佐藤米生 弁護士
里見繁 関西大学教授
篠田博之 月刊「創」編集長
周防正行 映画監督
菅家利和 足利事件冤罪被害者
杉山卓男 布川事件冤罪被害者
長井ひろし 冤罪File編集人
成澤壽信 現代人文社 代表取締役
新倉修 青山学院大法科大学院教授
原田國男 弁護士・元裁判官
藤山忠 志布志事件冤罪被害者
水谷規男 大阪大学法科大学院教授
やくみつる 漫画家
安原 浩 弁護士・元裁判官
山口正紀 ジャーナリスト
山本裕夫 弁護士

youtube

なくせ冤罪!市民評議会・設立総会(1) 記念講演(水谷規男)40分
なくせ冤罪!市民評議会・設立総会(2)パネルディスカッション 58分